【一生低収入男】40過ぎても年収300万円台の男はプライドを捨て、女性の収入に頼るべき深刻な状況へ

働き盛りの30~40代。賃金カーブも右肩上がりの時期に伸び悩み、年収300万円に甘んじてしまう“稼げない病”に罹る人が増えているという。
マジメに働いているにもかかわらず低年収に陥ってしまったニュープア層。“稼げない病”が社会に蔓延した先には何が待つのか。労働社会学を専門と
する和光大学竹信三恵子教授が語る未来は、目を覆いたくなるものだ。

◆大黒柱思想を捨て、共働きの「中二本柱」案を持て!

「日本における正社員の定義は『長時間拘束するが、安定を保障しますよ』というもの。それが近年、安定が抜け落ち、長時間拘束だけが残った歪いびつな形になっています。

しかも、非正規社員という二軍がつくられ『いつでも代わりはいるぞ』と低賃金で重労働を課す。アベノミクスの成長戦略で創出された産業といえば、福祉と人材ビジネスだけで、低賃金労働を増やしてしまった。

加えて、今の40代は介護と育児が同時に来る“サンドイッチ世代”。支援の仕組みが整わなければ双方を抱え込んで破綻は目に見えています」

 そんな暗澹たる未来を回避するために、最近よく聞かれるのが安倍政権が提唱する「女性活躍」だ。

「例えば、日本以上に専業主婦が多かったオランダでは、’70年代のオイルショックとその後のグローバル化の中で製造業の海外脱出が続き、大黒柱の夫が次々に失業しました
。そのため、女性が働きに出始め、’96年にパートの均等待遇が保障され、’00年にパートとフルタイムを働き手が選べる権利を保障する労働時間調整法が制定されています。

一方、日本はオイルショック後にバブルで独り勝ちし、グローバル化への対応が遅れたのです。日本人以上に『男は仕事、女は家庭』だったオランダ人も、妻が働きに出たことで家計
を一人で背負う苦しさから逃れて楽になった。今の日本の男性も同じだと思いますよ」

 そのためには同一労働・同一賃金や育児と仕事を両立できる労働時間の短縮が不可欠。だが、まずは夫婦で妻が働きやすい仕組みを話し合うなどして女性を仕事に送り出すべきだとか。

「“稼げない病”はもちろんですが『自分はもっと稼げるはず』という“稼げる病”も深刻です。正社員というだけで家族全員の生活費を稼げる時代は過ぎ去り、大黒柱一本の家庭は、
非常に耐震性が低いと言わざるを得ません。今後の激動の時代を生き抜くには、夫妻が共にそこそこ稼ぐ中二本柱を目指すべきでしょう」

 年収300万円男はプライドを捨て、女性の収入に頼るべき!?

竹信三恵子氏】

和光大学現代人間学部教授。東京大学卒業後、朝日新聞社を経て現職。著書に『家事労働ハラスメント~生きづらさの根にあるもの』(岩波新書)など


― [死ぬまで年収300万円]の病巣 ―
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