虚無僧になりたい

尺八の神令、祖父への思い胸に 名曲「三谷」を披露

    22日、東京・国立小劇場
 尺八界の若手実力派の神令(じんれい)が、四月二十二日に東京・国立小劇場で開かれる「明日をになう新進の舞踊・邦楽鑑賞会」に登場し、
ほとんど現存しないといわれる虚無僧(こむそう)の薫りを醸す名曲「越後明暗寺 三谷(さんや)」を演奏する。

 神は一九八〇年生まれ。古典の技法を駆使した表現力で注目を集めている。
祖父は全国を行脚して尺八諸流派の曲を習得した神如道(にょどう)で、父も放送局勤務の傍ら尺八を演奏する環境で育った。
「母のおなかにいるころから聴いていて、小さいころからいい音を聞き分けられた」と笑う。

 中学時代から本格的に取り組み、東京芸術大でも厳しい修業の日々を過ごした。

 「瞑想(めいそう)や祈りの音楽」とされる尺八を教えながら、虚無僧が演奏した曲を伝えた祖父の功績の継承を意識している。
「祖父が譜面に残したおかげで、風前のともしびだった曲がよみがえった」と思いをかみしめ、地方へ出向くと虚無僧の寺の跡を訪ねたりする。
また、「日本で尺八音楽を聴く人は演奏愛好者がほとんど」と若い世代に魅力を伝えようと努めている。

 邦楽界にとって“登竜門”となる「邦楽鑑賞会」への出演を喜ぶ。「三谷」は新潟県の禅寺に伝承された構成が美しく華やかな音色がさえる曲。
「ミステリアスな音色を楽しんでほしい」と話している。

 鑑賞会は午後二時開演。ほかにも気鋭の日本舞踊家や邦楽奏者らが出演する。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/tradition/CK2017033102000192.html